2009年5月23日土曜日

カロスって・・・

約1カ月間あれこれ悩んだ末に、ギャラリーの名前を"Kalos Gallery (カロス・ギャラリー)にしました。はじめは、仙台にちなんで杜を入れてみようかとか、七夕、青葉に関連するものはないかとか地元を意識するような名前を考えていました。なかなかぴったりとしたものが思いつかないまま、昨年11月に金沢21世紀美術館で開催された杉本博司"歴史の歴史"という写真展の記事の中に、タルボットと言う文字(名前)に目が留まりました。

写真が好きな方なら一度は聞いたことのある名前だと思います。イギリスの科学者であったフォックス・タルボットは史上初のネガ・ポジ法を発明した人で、その製法をCalotype(カロタイプ)と言います。ギリシャ語のKalosから命名され、"美しい"を意味します。この人の発明がなければ、現在まで続いたフィルムでの写真史は語れなかったと言えるでしょう。又、杉本博司さんはその記事の中で、写真史の終焉のようなことを話され、現存するタルボット自身のネガから作品を制作しています。

僕自身以前から滅び行くものへの美学や美しさに魅かれるところもあり、"美しい"イコール"アート"では無いことも承知の上、Kalosの1文字をいただきました。

しばらくはカロスではなくカオスのような状態ですが、あせらずやって行きたいと思います。

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