2009年8月27日木曜日

僕がギャラリーを始めた訳 その1

ギャラリーを開設した理由の一つに、作品として成立しているアート写真をオリジナルで見て欲しいことがありました。そして、そこから湧き上がる感情や衝動を、実際に体感してほしいと思ったからです。

現在は情報が秒単位で更新され、ネット上ではほぼリアルタイムに文章や画像として手に入れることが可能になってきています。しかし、その感覚はあくまでも画面を通して得られたイメージの断片に過ぎず、直接心に響くものではないように感じます。

ネットは確かに情報を手に入れやすく、便利な道具(すでに生活の一部として欠かせないもの)として認知されています。しかも、それぞれの情報は常に新しい情報へと更新され、終いにはどこまでが正しく、どこまでが誤ったものであるかの判別をつけることすら困難になってきています。

不特定多数の人間がある一つの物事に対してさまざまな意見や考えを語るとき、それを取捨選択するのは受け手側に全て委ねられます。受け手側はその人自身の経験や知識を持って、出来うる限り客観的に内容を判断し、理解しようと努めます。そして、その行為はほとんどの場合、頭の中の作業の結果であり、自身の想像の域を外れないもののように思えます。

人には五感があります。しかも、それらの感覚を同時多発的に活用することを、自然の内に行動として起こしています。したがって、同じイメージを画面上で見た時と実際目の前で見たときの印象が違うということは、自然の流れなのです。

そして、その印象は時に自身の想像をはるかに超える場合があります。そんな時、人は理解出来ない、何を表現しているのか判らないと判断してしまいがちです。でも、その時の感情は紛れも無く自身から生まれたもので、ただ、言葉や行動として表現出来ないだけなのかもしれないのです。

アートは情報ではありません。生活としていく上で直接関わらないものかも知れません。
それでも、太古の頃からアートの存在が認められるには、必ずわけがあるのです。

先ずは観て、感じ、楽しんで下さい。

そこから、何かが始まります。

そのお手伝いを、僕はしていきたいと思っています。


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