2009年9月14日月曜日

杉山愛さん 引退会見を見て

女子テニスプロプレーヤーの杉山愛さんが引退会見を行った様子を、昨日テレビで見ました。
杉山さんは今年34歳。女性の年齢をあれこれ言うのは本人に失礼ですが、17歳でプロ・デビューをして、17年間も日本トッププレーヤーとして、世界に挑戦してきたことは称賛に値すると思います。

よく伊達さんとも比較されると思いますが、ランク最高位がシングルス7位、ダブルス1位、4大大会62回連続出場と全然遜色のない活躍をしています。むしろ、4大大会連続出場の記録は世界最多であり、それに要したトレーニングや気持ちの整え方やモチベーションの維持は並々ならぬものだったと想像します。

昨今のプロテニス界は、若くしてトッププレーヤーが引退しているケースが多く見られます。昨年、突然引退を発表した当時世界ランク1位だったジュスティーヌ・エナンも、まだ25歳でした。その原因のひとつとして、ツアースケジュールの過激さとランキングがあると言われています。

ランキングは、過去1年に出場した大会の内、16大会の獲得ポイントを加算してはじき出すそうです。その為、多くの選手が年間25大会前後、出場し、なかには30を超える選手もいるとのことです。当然、ツアーは世界各国で行われるわけですから、飛行機での移動に伴う時差や気候の違いが体力的にも消耗させていきます。ましてや最近の傾向として非常にフィジカル重視ですので、一層トレーニングを行う必要に迫られ、トッププロであればある程、ランク維持することがプレッシャーに感じることが容易に想像出来ます。

そんな過酷な条件の中、杉山さんは常に笑顔でコートに向かっていたように思います。また、続けることの意味を、ひたむきなプレーで表現してきた選手だとも思います。


引退の会見の時、コーチでもあった母親の言葉で流した涙は、とても美しく見えました。
プロのスポーツ選手としてもっとも輝ける場所は、自身のフィールドでプレーをしている時であるのは当たり前のことですが、会見時の杉山さんの姿はそれにも勝るとも劣らない一人の女性としての輝きを放っているように、僕には見えました。

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