2009年11月21日土曜日

鍋が恋しい季節

毎日寒い、寒いと書いているようですが、寒さと不景気も影響してか、今年は家庭などでも鍋が増えるようなことをネットで見かけました。確かに、寒い季節になると不思議と鍋が恋しくなるものです。

家庭や友人と一緒にひとつの鍋を囲み、楽しい会話の中で同じ食材をつまむことは、それぞれの皿にきれいに盛り付けられた料理よりも味わい深いものがあります。なにより堅苦しさがないし、それに鍋ってあまり制約がないじゃないですか。その辺が良いところですね。

サラリーマンの頃は忘年会、新年会や普段の飲み会でもよく鍋を食べに行っていましたが、一番強烈だったのは、今から15年程前に韓国出張で食べた鍋です。ソウル市外に仕事場はあったと思うのですが、一週間の短期出張の間、毎日鍋(チゲ)を食べた覚えがあります。夏の暑い盛り、昼の気温はゆうに35℃を超えていましたが、近くに料理屋があまりなかったこともあり、昼食はいつも同じ店で、熱々のチゲでした。

いまでこそ日本にも多くの韓国料理店があり、普通にチゲを食べられるようになりましたが、当時はよっぽどでなければ、そのような場所に行く機会はありませんでした。チゲやチジミなんていう言葉もその時知ったわけだし。

店の中は、東南アジアの多くがそうであるように、半袖ではとても寒いくらいクーラーが効いていて、チゲを食べるのには適した環境でした。結局5日間毎日その店でチゲを食べたわけですが、3日目ぐらいには飽きてしまうだろうと思っていたのですが、毎日違う種類が用意され、飽きることはなかったですね。元来、辛いだけのものはあまり好きな方ではないのですが、辛さよりもうまさが先に立ち、その種類の多さにも驚かされました。日本でも地方や家庭でそれぞれ特有の鍋がありますから、その種類は思った以上に多いのでしょうね。

食文化は、その土地、土地で独特の発展をして、人々の生活と非常に密接な関係を作っていますから、知らない土地に行った時は、鍋に限らず、好んで土地のものを食べるようにします。当時思っていた韓国イコール焼肉というイメージは、この5日間で飛んでしまったかのようでした。

さて、仙台はどうなんだろうかなと考えましたが、秋田のきりたんぽ鍋のような特徴ある鍋が思い浮かびません。僕が知らないだけなのかなと思いますが、もしかしたらこの冬の間にそんな鍋に出会えるかもしれませんね。

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