2009年11月28日土曜日

「LOVE CAKE PROJECT」~「The Missing Piece」

街はすっかりクリスマス・イルミネーションに彩られ、仙台でも12月12日から年内一杯「光のページェント」が開催されます。表参道イルミネーションも13年振りに復活するようで、みんなで日本を元気にしたいという思いを感じます。


そんな折、ふとしたことで、こんな運動を知りました。

「LOVE CAKE PROJECT」(ラブ・ケーキ・プロジェクト)

これは、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンが行っている食糧援助プロジェクトで、クリスマスのホールケーキを1人分だけカットして、その1ピース分のお金を貧困や飢餓で苦しんでいる子供たちへ役立てようとする運動のようです。詳しくはこちらのHPでご覧下さい。

http://www.worldvision.jp/
 
参加しているケーキ屋さんは、東京、横浜にある数店のようですが、暗いニュースばかりが報道される中、何かホッとするような話題でもあります。


そんな1ピース分カットされたケーキを見ていると、約30年前に出会った一冊の絵本を思い出しました。僕がまだ大学生の頃で、真っ白な表紙に当時流行っていたテレビゲームのパックマンのようなものが描かれていました。

「ぼくを探しに」シェル・シルヴァスタイン著 倉橋由美子訳 講談社 1979年

かなり有名な絵本ですので、一度は見かけたことがあると思います。僕の場合、訳が倉橋由美子さんだったので、それに惹かれて、何気なく手にしたものでした。

非常に簡単な文章と稚拙とも言える絵で描かれたその世界は、とんでもなく深く、しかも含蓄に富み、子供の絵本とは思えないほどでした。僕は、その後、やっとの思いで(当時はネットもなく地方では洋書は限られたところでしか手に入らなかった)原書「The Missing Piece」を手に入れ、ふたたび読んだ覚えがあります。

覚えがあるというのは、今は僕の手元にはないからです。当時好きだった女の子にあげてしまったように思います。われわれの年代までは、「自分探し」などと言って、大学を一種のモラトリアムとしている風潮が残っていました。そんな自分の置かれている立場で、そこに書かれている1つ1つの言葉に読んでいると、他人ごとではない普遍的な何かを感じていたのだと思います。

今でも、普段は意識していなくても、自分の「The Missing Piece」を探しているのかもしれませんね。

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