2010年1月10日日曜日

未来の財産

何か新しいことを行う場合、それを阻害する要因は経験と知識だと聞いたことがありますが、一方で経験や知識の裏付けがあってこそ、新たなものが見つかるとも言われています。さて、どちらが大きいかと、時々考えてしまう場合があります。


終身雇用という習慣の中で社会全体が動いていた時には、変革はあまり良しとは思われない節がありました。それは伝統的な会社程その傾向は強かったように思います。僕も若い頃、自分の提案を頭ごなしに否定されたような思いを感じたことが多々ありました。その時は自分の考えが正しいと信じていて、すでにその時点で周りが見えない状態であったように思います。

その後、世の中の環境や生活スタイルの変化により、さまざまな新しい風潮が生まれては消え、常に新しいものが一般的にも求められるようになりました。もはや、就職してもその一社に固執することなく、自由に自分自身の求める道へ乗り換えることが、当たり前の社会環境になってきたわけです。

それ自体の良し悪しは、それぞれに事情や理由があるので、どうのこうのと言うつもりはありません。それは、時代時代の成熟度や個人の考え方によるものが大きいからです。

人は、同じ社会や組織の中で立ち居ふるまっていくと、慣れの中で自然に安定を求めていき、まるで違う経験の人や出来事に出合うと一瞬にして拒否感が生まれるものです。

僕はギャラリーをオープンしてからは、大抵の事は受け入れようとしています。それが良いことなのか悪いことなのかは、しばらくして分かるだろうとは思います。何しろ、今僕が行っていること自体、僕にとっては全て新しいことなのですからね。

さて、明日から今年初めての写真展が始ります。

今年もさまざまな人や作品との出会いがあるのでしょう。一度限りで終わってしまう出会いの中にも、永遠に記憶に残るような出会いがあると思っています。そんな出会いの一つ一つが、今の僕には未来の財産になるものと感じて止まないのです。

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