写真集を見ていると、中村氏がどうしてハーレムという場所を選び、その人々に焦点を当てたかが明確になります。イメージ先行では無い、暖かい心がそこには溢れています。人々の表情には、懐疑心や猜疑心は一切見られません。ただ物珍しいものを撮りたいと言う気持ちはさらさら無いことが分かります。
ストレートであるが故の哀しさを感じる写真はありますが、ここにある写真には一点の曇りも無いすがすがしさを感じます。人種を飛び越え一人の人間としての優しさやふれあいが随所に見られます。
展示されている銀塩プリントの濃密な描写もきちんと表現されていて、とてもまとまりのある写真集のように思えます。とても分かりやすく、素直で実直な印象を受けるのは、中村氏の人柄によるものなのかとも感じました。
写真集と展示品との見比べをしてもらっても面白いかと思います。
気軽にお声をかけて下さい。
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