2010年3月9日火曜日

魂が震えた


昨夜届いた一通のメール。ブログに載せたからというわけではありませんが、古澤君からでした。なんと、偶然です。


それには、横浜美術館で行われているチェルフィッチュ公演を観に行って、ひどく感動、ショックを受けたことが書かれていました。彼の文面を引用すると、「魂が震えた」とまで書かれていました。

チェルフィッチュと言っても、多くの人は知らないと思います。主宰で作・演出の岡田利規さんは、「三月の5日間」で第9回岸田國士戯曲賞を受賞し、それを小説化した、「わたしたちに許された特別な時間の終わり」では第2回大江健三郎賞を受賞している程の才能の持ち主です。

芝居の特長は、セリフとも付かないような口語表現とそれとはまるで関係ないような身体表現ですかね。ある意味パフォーマンス的要素も感じられる全く新たな演劇手法で、主に若い年齢層に支持されています。こう書いても、おそらく想像は付かないと思います。

生で見ても、大抵の方には退屈なだけかもしれません。これまでの演劇における間であるとか観客との距離感とかがまるで違う為、会場を包む緊張感がある種の拒否感を生んでしまうからです。

それでも、常に注目を受けながら活動しているのは、古澤君のように「魂が震えた」と言ってしまうほどの人がいるからだと、僕は思います。そのことが、マイノリティーでありながらも、いつも自分の表現や言葉に向き合いながら、発表し続けている原動力のようにも思えます。

今朝ネットで調べると、約2年振りの新作公演で、タイトルは「わたしたちは無傷な別人であるのか?」です。明日まで横浜美術館レクチャーホールで行われています。当日券もあるかもしれないので、お近くの方は観に行かれてはいかがでしょうか。

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