2010年5月8日土曜日

連日の松尾スズキワールド

夜中に芝居のDVDを取り出してきて、暗い部屋の中見ることが日課のような感じでいるのですが、この2日間は選ぼうとして選んでいるわけでもないのに、何故か松尾スズキ関連が多いのです。10日後に迫った古澤君出演の「裏切りの街」(昨日初日)を観に行くことがそうさせているとは思えないのですが、気が付くと取り出してしまっていました。


一昨日の夜、「蛇よ」から始まった松尾スズキワールドへの旅は、「ニンゲン御破産」、「女教師は二度抱かれた」を経て、「キレイ」でひとまず一旦終了を迎え、多分「裏切りの街」へと続いていくのだろうと思います。個人的見解ですが、松尾さんの良さは、おおらかなネガティブさというか、誰しもが持っている闇の部分をさらけ出しながらも、その実そんな自分を楽しんでいるかのような錯覚を感じさせてくれることです。

人間誰しも欠点やコンプレックスを抱えながら生きているものです。大抵の人はそんな引け目を感じる部分を隠しつつ、他人との関係性を持っているものだと思います。素の自分をありのままに体現し、世間を渡っていきたいとは願ってはいても、それはまずいよともう一人の自分が抑えようしていることは、誰しも経験あることでしょう。

松尾さんは、そんな人間の弱さを粘質的な笑いに包み、丸ごと飲み込んで貰っちゃおうとしているような気がします。もちろん虚構の舞台世界ですから、そんなことが出来るのかもしれませんが。

「裏切りの街」は、松尾さんの本ではありませんし、出演者の一人なのですが、底の方では繋がりが感じられるので、とても楽しみではあります。まぁ、笑いのエッセンスはほとんどないと思いますが、普通のおじさんとしての部分が見られれば、それで良しかなとも思います。

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