2010年7月18日日曜日

ベランダの侵入者

10日程前になりますが、自室のベランダで鳩のひなが孵っているのを発見しました。鳥の侵入も防ぐ意味で、ベランダには防護ネットが張ってあったのですが、一部が破けていた為、以前にも鳩が入ってきたことはありました。まぁ、特に危害も無かったのでそのまま放っておいたことが、このような結果に繋がったわけです。


始めてその状況を見つけた時は、いつの間に巣作りをしていたのかとの驚きよりも、ひながあまりにもかわいくなかった方に驚いてしまいました。人間もそうですが、大抵の動物の子供はそのかわいらしさが一種の生存本能として備わっているものだと思っていました。polkaにしても、生後10日目ぐらいにマンションの前で捨てられているのを見た時には、そのあまりの小ささ(今の頭ぐらいしかなかった)と既にネコとしての姿をしながらもまだ何者ではない愛おしさのようなものが備わっていました。それが、鳩の場合は、ほとんど黒に近いぼさぼさの羽毛に包まれて、かわいそうなほど見た目は悪いものです。

一週間ほどはほとんど動いている様子がありませんでした。親らしき鳩が日に何度かエサを運んでくるのですが、鳴くのもその時だけです。最近は少しだけ毛が変わってきて、鳩の片鱗が見え始め、時折ごそごそと動いているようですが、鳴くのはやはり親が来る時だけですね。

人間の場合、常に親は子を保護している状態ですから、子供は余計本能的に泣いたり、動いたり行動として表わしますが、鳩の場合は通常はそんな素振りを一切見せずに、それでも親が来た時にはありったけの声で応える感じがして、何かいじらしくさえ思えます。

今更、巣を取り除くことも出来ないので、見守ってというか放っておくしかないのですが、この年になってこんな状況を見られたことに大きなものではありませんが、何か暗示めいたものを感じます。それが何なのかは分かりませんが、いずれ分かる日が来るかもしれませんね。

さて、polkaですが、既にその状況に気付いてはいますが、我関せずといった感じです。物音がしても、気にしていない様子です。殊更見に行くわけでもなく、ソファーの背もたれ(その後ろがベランダになっている)の上で、両腕を伸ばすポーズを取りながら、時折表をぼんやりと眺めています。

もうすっかり野性の本能はないようです。もっとも生まれてこのかた外に出て生きたことがないのですから、仕方がないことですし、常に保護され、それが当たり前であることに慣れ切ってしまっているわけですからね。そんなpolkaの様子を見ていると、その良し悪しは別にしても、ちょっと考えさせられてしまいます。

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