2010年8月8日日曜日

環境

「それは環境だと思います。あのW杯での試合を年間5試合、6試合、南米予選やヨーロッパ予選のような試合をやっていれば、彼ら(日本代表選手)は必ず伸びます。もっともっと、そういう厳しい環境での試合、プレッシャーの中での試合、親善試合でなくて相手が本気でやってくる試合、そういうものをたくさん経験させてやりたい。それがあれば彼らは必ず伸びると感じました。」


これは、今から一カ月前、サッカーワールドカップの帰国会見で、「日本のプレーヤーがこういうところを磨いていけば、さらに上に上がっていける。そういうふうに感じているものはあるか?」との質問に、岡田監督が答えた言葉です。

まだ一カ月しか経っていないのに、遥か昔のように感じるのは僕だけでは無いと思いますが、僕にとってはとても印象に残った言葉だったので、今でも覚えています。多くの方は今野選手が闘莉王選手のモノマネをしたことは覚えているでしょうが・・・。

言っていることは実に簡単なことです。本気で立ち向かってくる相手と本気の試合を行うことで得られる経験は、親善試合のような中途半端な試合を何回行うことよりも、ずっと価値あるもので、繰り返し継続して行うのが大事だと言うことです。言葉で言うのは簡単ですが、実際に行うことは非常に難しいことです。物事は常に理想と現実の擦り合わせの中で進んでいくものですからね。とは言っても今までと同じことを行っていてはいけないのも確かなのです。

ここまで大それた考えはないにせよ、僕がここでギャラリーを開設した理由の一つがこれだったのです。僕が若い時分には、自分のやりたい事や見たいものがあったとしても、環境がそうでなかったことが多く、結局は外に目を向けざるを得ませんでした。特に、文化・芸術を取り巻く環境は、首都圏のそれとはまったく違ったものだったと思います。現在でもそれほど変わっていないようには思われますが、一部の美術館などでは独自の方向性を持ちながら優れたものを地方から発信しています。

個人でやれる範囲は非常に限られたものですし、それを支えてくれる人々がいなければ、まるで進んでいかないことも分かっています。世間が必要としていないから現れなかったのか、そんなものは趣味の世界の話で、商売として成立しないという考えがあって誰も行わなかったのかは今でも良く分かりませんが、これまで誰も手を付けていない種類のものですからね。

話が長くなりそうなので、この後は別の機会にします。

今言えることは、この地で、本物のアートとしての写真作品を見ることが出来ます。
そして、現在作品制作を行っている方々へサポート、提供出来る場がここにあると言うことです。

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