2010年8月21日土曜日

今日、開幕です。

いよいよ今日開幕します。


“Story vol.2”は、3人展になっていますが、それぞれの個展と捉えてもらって構わないと考えています。”Story”については、vol.1、vol.2とも、展示作品から物語を想起させるものと言うひとつのテーマがあります。奇しくも、どちらもモノクロ作品が並ぶ結果になりました。これはギャラリーとしての方針でもなんでもなくて、たまたまそのようになっただけです。

フィルムカメラ全盛の頃、自分で現像・プリントを行った方は、必ずモノクロから始めたはずです。それは、費用的な面もありますが、部屋の中にも比較的簡単に暗室を作れたことや写真撮影で最も重要な光の捉え方やそのプリントについて実践出来たからだと思います。

今はどうかと言えば、それだけでモノクロ作品を制作している人は非常に少なくなってきています。
アナログ環境や状況の変化とデジタル化の急速な進化がそうさせているのだと思います。また、大抵のデジタルカメラは、その画像を容易にモノクロ化出来ます(単純に色情報をグレースケールに変換できるという意味で)から、極端な事を言えば、どれをモノクロ作品にするかを撮影後に選択できるわけです。

作品制作方法は人それぞれですから、一概にこれとは言えませんが、個人的な考えでは、撮影前にこれはモノクロで、と決めている人の方が多いような気がします。後から見たらこれはモノクロの方がいいねと思えるような画像もあるかと思います(写真自体、偶然性が入り込むものだから)が、それでは何か違うよねと僕は思ってしまいます。

実際、写真でいう”写す”対象には大概、色があるのですから、その色情報をカットして、光で彩られた世界を表現するにはわけがあるはずです。それは単純に懐古趣味でとか雰囲気がいいからとか感情に関わることだけでは無いものです。

これだという答えがあるわけでも無いのですが、今回は三人三様で違った形のモノクロ作品が見られます。参加者それぞれの想起させる物語を感じながら、モノクロで表現していることの訳なんかを想像するのも、面白いのではないかと思います。

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