2010年10月31日日曜日

野沢那智さん死去のニュースを見て。

俳優で声優の野沢那智さんが、30日午後3時36分、肺がんのため亡くなった、とのニュースが流れていました。享年72歳だったと言います。長寿大国日本と言われ、男性、女性問わず平均寿命が延びている現在では、まだ若い死に入るのかもしれません。


白石冬美さんと組んだ深夜番組「パックインミュージック」は、僕の中学時代の愛聴番組でした。そう、ラジオです。当時はラジオが唯一僕と世界を繋ぐ手段だったように思います。もっとも、ハガキを送ったり、電話を入れたりとか参加をするまでではありませんでしたが。

それでも、いつも何かここでは無いどこかを感じさせてくれて、そんな世の中を見たいと思い、ひとり早く大人になることを夢見させてくれました。これは、野沢さんに限ったわけでは無く、テレビや新聞に登場する人々を見ては、そんな風に感じていたものです。

思うに、中学の頃とかは人並みに感受性も強く、いろいろな人や新しいものに感化されやすいものなのですが、その頃はそんな大人の人たちに憧れに似た感情を抱いていたし、そうさせてくれるものを彼らは持っていたのでしょうね。

今はどうなのかなと、テレビなんかを見ながらふっと思うことがあります。もう充分に大人である僕自身も含めて、そんな人たちのことが若い人にはどんな風に映っているのかということです。しょぼくれちゃってとかああなりたくないねとか思っている人もいるのでしょうね。

それは、ちょっとまずいことです。もちろん、頑張っている人たちは沢山いるわけで、それも身近にいることの方が多いのです。おそらく、そんな多くの人はいつか気付いてくれるとか気付いてくれなくても仕方ないねとか思っているのかもしれません。

最近人の死のニュースを見るたびに、そんなことを考え、自分自身はどうなのよと問いかけることが多くなりました。今からでも良い大人になれるかな、なんて思うだけで、ただ漠然と一日一日が過ぎて行ってもいいほど、残りがあるわけではありませんからね。

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