2010年11月9日火曜日

街をぶらぶらと

昨日はサイト更新後、久しぶりに街に出てみました。街に出ると書くと何か普段は山奥に住んでいるようですが、ギャラリーも充分に街中にありますので、ご安心を。実際、休廊日以外は自由な時間が午前中だけですから、よほどのことが無い限りは出歩けません。時間も限られているので、じっくりと見て歩くことすら出来ないのが現状です。


まぁ、ひとりで全てを行っているので仕方ないのですが、時々自由業とは名ばかりだよと言いたくなります。昨日はこれまた久々に穏やかで暖かく、自転車を走らせていてもそれほど風の冷たさは感じませんでした。そんなこともあり、ほんの少しだけ色づく紅葉も見ることが出来ました。仙台は常緑の木が多いので、この時期になってもあまり秋を感じられないなと思っていましたが、ぐるぐると走ってみるとそんな光景を見かけることがあります。

普段目にしている日常の風景や情景は、ただその場にいるだけで、注意して見なければ、さまざまな変化に気が付かない場合が多いです。むしろ、そんな気付かない小さな変化にこそ、新しい発見のようなものがあるように思えます。もちろん、それには注意深い観察や先入観なく物事に接するだけの余裕が必要になってきます。

今ここに或るもの、起きていることがこの場では日常で普通のことであっても、他の人の眼には違って見えることは当然のことです。その為に、人は外の世界や他文化に触れるように、旅行とかをするわけです。別に、生まれてから死ぬまでをひとところで過ごし、一度もそこから出ないことがあっても、特別生活をする上で支障になるわけでもなく、外の世界を殊更に知る必要もないのですが、多くの人は違う世界に足を運びます。より良いものを見て、実際に経験したり、そこから喜びや驚きを見出したりすることは、人の本能に近いものなのかもしれません。

さてと、駅前から一望した仙台の風景は、個人的にはまるで東京の街を寄せ集めたように見えます。ビルの看板も建物に入っている名前も聞き覚えのあるものばかりです。確かにスクランブル交差点や歩くのもままならない人込みの多さはありませんが、まるで映画のセットのように感じます。余計なお世話なのですが、ここに暮らす人々は、このような都市空間のレプリカが便利で快適な生活空間と感じているのかなと思ったりもします。それも、そこにいる人々の本能に近い願望であるのなら、それはそれで間違いではないのでしょうね。

そうは思いながらも、今はそこではない部分に目を向けていこうと考えている自分がいるわけです。

すぐには変わるわけではない現実と自分自身にある多くの矛盾を抱えながら・・・。

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