2010年11月16日火曜日

休日の午後

昨日は休廊日だったこともあり、午後からは少しだけのんびりと部屋の方で過ごしました。寒さは感じましたが、ストーブは焚かずに、ソファーに胡坐状態で座り、毛布にくるまっていると、待ってましたとばかりにpolkaが乗ってきます。一週間溜めこんだ洗濯物を洗濯機で回しながら、しばらくはじっとガタガタ、ゴトゴトと奏でるその音を聞くでもなく一緒にぼんやりとしていました。


平日の午後2:00、ほとんどの人が仕事をしているであろう時間に、polkaの柔らかい毛を撫でながら、さて、何をしようかと考えている様子はあまり良い絵ではありません。しかも最近はプライベートで取り立てて何かをしたいという気持ちがあまり起きなくなってきています。よくない傾向だと自覚してはいるのですが、何もしないことも或る意味良いことと自分に言い聞かせているところもあります。

こんな時は大抵、芝居のDVDを取り出してくることになるのですが、昨日はDVDの棚の前であれこれ選んでいる内に、手にしていたのはボックスになっている映画でした。

「トリコロール」

制作はフランスですが、ポーランド、ワルシャワ出身のクシシュトフ・キェシロフスキ監督の三部作(フランスの国旗に因んで、赤、青、白とタイトルが付けられた作品)です。僕はこのすごく覚えにくく、言いづらい映画監督の作品が好きでした。全くもって娯楽性は感じられないのですが、何気ないひとつひとつのシーンは、自身により巧みに計算され、おそらくは全てのシーンにおける小道具のひとつひとつまでその意味や意義を説明出来るのではと思わせてくれます。かといって、監督のこだわりや演出が見え隠れしているだけかと言えばそうではなく、ちゃんとテーマに沿って、物語として成立しているところが彼のすごさなのだと思っています。それでも、その好き嫌いははっきりするタイプのものですね。ヨーロッパ映画にはそんな類のものが多くありますから。

さて、僕は三部作のどれを観たかというと・・・、実は作品は観ませんでした。このボックスにはサービストラックとして、監督、俳優のインタビュー集が一枚のDVDとしてまとめられていて、昨日はそれを見ました。(本作と合わせて4本セットになっているわけです)

このインタビュー集は何度見ても不思議と飽きません。むしろそのたびに違った思いを持たせてくれます。普通は説明されると何かつまらなく思えたりするものですが、全くそんな感じをさせずに、その時々で様々な考えを思い起こさせてくれます。いわゆるおまけ的なものでは無いところが良いのです。

ご興味がある方は、どこかで手に入れて見て下さい。

きっと、何かを表現をしようと思っている人にはとても興味深いものだと思います。

見終えた後、来月の催しはこれにしようかなと、考えながらふと横を見ると、polkaはすっかり夢の中です。

瞬間、ちょっと羨ましく感じてしまいました。

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