2010年12月26日日曜日

最近お気に入りのもの

最近お気に入りのものです。
知っている方は多いと思います。映画「空気人形」のOST(オリジナル・サウンドトラック)版です。実は音楽として聴いているのではなく(CDは持っていない)、映画を見ながら聴いています。映画用のサウンドトラックですから、これが本来の聴き方なのかなとは思いますが、映画が見たくてDVDを取り出しているのか、楽曲を聴きたくて映画を見ているのかよく分からない程です。


今更「空気人形」を語っても遅い感は否めませんが、この映画は僕の中では相当な高レベルのもので、是枝裕和監督の尋常ではない才能に改めて気づかされました。そしてここで使用されている楽曲を提供しているのが、world's end girlfriend(ワールズ・エンド・ガールフレンド)です。これがまた映像とドンピシャなんです。単純に演出効果の為の音楽もありますけど、そういうのって結局残らないもので、何か音楽が添え物のように感じられてあまり好きではありません。

映画は部屋でひとりで見ることが多くなってしまいましたが、「空気人形」は映画館の大型スクリーンで見るよりは、自宅でレンタルで見る方が良いように感じます。語っている内容やモチーフがそんな感じだからという点もありますが、あまり多くの人とましてや近しい友人や恋人なんかと一緒に席を並べて見るものではないような気がします。決して、大衆的ではないとの意味ではなく、周りを気にせずにひとりその世界に入り込めた方が、より理解や考えが及ぶような類の映画なのです。

予告やレビューで語られるようなファンタジーではありません。映し出される映像はとてもはかなくそして美しく、人工物で形作られた東京の街がこれほどにきれいなものなのかと再認識するほどです。内容は哀しいほど孤独感に満ち溢れ、都度、心が痛む思いを受けますので、万人にはお勧め出来るものではありません。音楽もそうかもしれません。

でも、この音は今の僕には一番合っていると思えるのです。


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