2011年2月4日金曜日

発表期間の長さ

先週の土曜にSha-gakuが開幕し、昨日で5日目になります。一週間、1クールで行われる展示会が多いように思うのですが、そうなると昨日が最終日にあたります。そして、昨夜と今日が撤収及び次回の準備となるわけです。初めての発表の人にとっては、何がなんだか分からないまま、終わってしまったなんてこともあります。


展示に掛かる労力や苦労に比較して、撤収のそれは本当に簡単に行われます。気が抜けてしまうほど、あっという間です。展示の時に、あと数ミリ右にしようとかもう少し下の方がいいよねとあれこれ悩んだことは、その時点では記憶の底に追いやられます。しばらく時間を置いてから、振り返り、そう感じることがあるぐらいです。

どんな作品だって、作者の考えや思いを持っています。それらを構成、展示することで、メッセージなりを明確化するわけですから、そこに至る過程には作品制作だけではないさまざまな検討や試行錯誤が必要になってくるのです。

何も無い空間に「有」を作ることは、とても大変なことだと思います。それがまた「無」に帰する時の心境は、多分やった人にしか分からないものです。先ずは達成感や充実感といったその人にとってプラスの感情が湧きあがれば良いのですが、それだけではありません。不完全燃焼やもう少しこう出来たらといった後悔も含めて、様々な感情が頭や心に渦巻くのだと思うのです。

僕は、それが会期わずか1週間後に訪れてしまうのは、早すぎるなと感じています。会場の都合や経費の兼ね合いで、そうなってしまうことはよく分かります。まぁ、展示会を行うという意思や決断をした時には、その人にとっては既に展示会に入っているのと同じなんだとも言えるので、実際の発表期間の長さは関係ないのかもしれませんが・・・。

Sha-gauはまだ、あと2週間、土日も2回あります。おそらくは、見も知らない方々との触れ合いも出来ると思いますし、自分に対する評価もゆっくりと感じられるはずです。この、ゆっくりという点が、僕は大事だと思うんですね。そこには、自分でもじっくりと事実をかみ砕き、考えられる猶予があるということなんです。

そうして、かけがえのない経験が自分の中に沁み込んでいることに気付きながら、次のステップへと移っていくのです。

やはりそれには、ある程度の時間が必要なんだと思うのです。

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