2011年3月1日火曜日

”Gallery Collection & Photo Showcase”が開幕です。

3月1日。そして今日から”Gallery Collection & Photo Showcase”が開幕です。以前も書きましたが、今回のテーマのひとつが「販売」です。こう正面切って「販売」と書いてしまうと、何かいやらしく思う人がいると思います。純粋にアート表現をしたいが為に発表しているだけで、そこに対価を求めることに対して疑問に思う方もいらっしゃいますからね。


僕自身、多くのアート作品(写真に限らず)を見て来て、投資などの意識無しに、心からこの作品を手に入れたいと思ったことは少ないものです。現実的に手の届かないものについては指をくわえて見ているしかありませんし、そうではなく、少し頑張れば部屋に飾れるようなものにもなかなかお目にかかれません。

その原因はさまざまあるのですが、先ずは作品を購入出来る場が少ない、広く知られていない点、それから、図らずも作品制作を行っている作家自身が販売することの意義から遠い立場で制作・発表を行っている点にあると、僕は考えています。前者はある意味、購入側に特別な意識を持たせ、一般にはそれがまるで違った世界のもののように勘違いさせてしまい、後者は「プロ意識」にも繋がるのだと思っていますが、自身の作品が他者のプライベートな空間に飾られることの持つ意味をあまり意識していないということです。

元来アートは生活の中から派生し、それ自体は生活自体の役に立たないという矛盾を性格として持っています。他者が、そんな実用品でもなく、作家の一種精神的な安定や衝動のはけ口との言うべきものに、共感を覚え、価値を見いだし、所有したいと思うことはよほどのことなのかもしれません。

それでも、人は感情と思考の生き物ですから、同じような価値観、世界観あるいは嗜好であっても、より自分に近いものに惹かれ、逆に自分とはかけ離れたものに対して脅威や恐怖を抱きながらも近づこうとします。その辺りは不思議なところです。

”Gallery Collection & Photo Showcase”では、鑑賞と共に、自分自身の感情の変化を楽しんでいただきたいと考えています。もし、そこで身の周りに置いておきたいと感じたならば、先ずは僕に声をかけて下さい。

そう、ちょっと変わった興味をそそられる電化製品に対して情報を得たいと思うように、気になった作品についてもいろいろと聞いてみて下さい。

それだけでも、自分の世界は拡がりますから。

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