2011年8月6日土曜日

選ばれてしまった人間

テレビに映し出される広島の空は青く、太陽が降り注いでいました。今日は66年目の広島「原爆の日」です。被爆者の平均年齢が77歳を超え、すでに多くの人は歴史のひとこまのような感覚になっているのでしょうが、66年前に現実にあったことです。


今年は東北大震災を発端とした福島原発事故が今現実に起きてしまっています。両方とも人が生み出した「核の力」が原因です。一方は忌わしい戦争の担い手として、そして他方はエネルギー政策の一環として、その時点で必要と思われると信じられていたものです。しかしながら、そこから見えてきたものは、決してあってはならない悲惨さと悔恨だけです。その時々でその恩恵を受けてきた人たちはいるのでしょうが、他人の犠牲の上に成り立つわけはないと思っています。

広島、長崎の原爆投下の事実は、時の経過から歴史となり、その場で生き、暮らしてきた人々の思いや感情までを正しく伝えられなくなりつつあります。語り継がれるべきものは、その時の状況やデータといった情報ではなく、むしろそこで懸命に生き、耐えてきた言葉にならない本当の思いなのだと思います。

目の前にある現実から目をそむけて生きていくことは、誰にも出来ません。その場を離れたとしても、同じなのだと思います。福島原発については、まだこれからの話で、刻一刻と状況も変わっていくはずです。僕を含めその場にはいない人たちも、その推移やその地に暮らす人々をしっかりと見ていかなければいけません。

今後繰り返し起こることが無いようにする為にも、国やメディアといった大きなものではなく、この時代に生きていた僕たちが語り継いでいかなければいけないのだと思います。
ある意味、僕たちは選ばれてしまった人間でもあるのです。



○Love and Joy Ending Party Tanabata Night ! 「4つの出会い」

8月7日(日)17:30-20:00(延長あり)

Kalos Gallery

http://kalos-gallery.com/index01.html

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