2011年8月18日木曜日

比較

朝方雨が降ったらしく、道路が黒く濡れています。雨が涼しさを運んでくれるわけでもなく、じっとりと暑さと湿気が肌にまとわりつくそんな朝ですが、気持ちまで湿っていてはいられません。

Sha-gaku vol.3開催までの準備期間は今日と明日の2日間となりました。全体の展示は、今日来て作業をする参加者1人でおおよそかたが付きます。残りは僕が行うことなので、明日1日あれば充分ですから、何事もなければ余裕を持って初日を迎えられることになります。

初日20日の土曜日には、参加者の多くが来られる予定です。もともとSha-gakuは一面毎の個展として捉えているので、参加者同士が事前にこの日に集まって説明をすることはなく、個別に打合せ等を持ちながら進めています。たまたまその時に会うこともありますが、大抵は会期中に初対面になります。

気心の知れた仲間やサークル等の発表とはかなり趣を異にしています。隣にある作品やテーマなんて気にする必要もなく、純粋に自分の作品世界を表現してくれれば良いわけで、変な遠慮や配慮はそれらを阻害する要因にしかならないと、僕は思っています。

誰しも人の事は気になるもので、打合せの場でも話は出てきますし、何も特別な感情ではありません。当然のことです。ましてや、発表が初めてであったりすれば、余計気にかかるものです。それでも、比較というものは、自分が在って初めて出来るものですから、先ずはここが出来上がってこないといけないのですね。

本来アートは、社会での地位や立場、経験や技術といったものは無意味なもので、目の前で表わされた作品だけで評価されるべきものです。ブランドとか有名であるといった情報は必要もないし、公正な眼や感情を邪魔するものでもあります。

Sha-gaku vol.3に参加するメンバーの多くは無名のアマチュアで、周りにいるカメラを持ち撮影をしている方々と基本的には変わりません。それでも、自分自身で発表まで考え、実際に行動する人々は非常に少なく、世間は何か特別な存在のように考えがちになります。

でも、僕にとっては、特別なことやものという意識はまるでなく、素直な気持ちの延長線上にあるものだと考えています。乱暴な言い方をすれば、誰にでも出来ることなのです。

だって、生きていることそのものが自分を表現することの連続であり、その行為が必要で正しいと思えるのなら、方法や手段が違っても、人ってするものでしょう。

そして、その結果として自分や他人との関係性や有り様を認識、再発見するもので、初めて比較出来る立場に置かれることになるのです。


○Sha-gaku vol.3
8月20日(土)~9月18日(日)
13:00-19:00 月曜日休み
http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html




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