2011年9月11日日曜日

まだ? もう?

あれから半年。


まだ? もう? 人それぞれ捉え方は違うのだと思います。

あの日は雪が降っていました。今日は雨降りで秋らしい涼しい朝です。もうじき冬を迎え、2011年から2012年へと変わり、また雪が降る季節になります。

メディアを始め、街中でも「頑張ろう」とか「復興」とかの言葉が溢れています。一向に前に進まないと嘆く人々、今からと自らを元気づけつけるようにつぶやく人々の姿がテレビから映し出される度に、僕自身も目の前の現実を考えさせられます。

多くの人が震災で人の繋がりや絆を感じ、その大切さを体験しているのだけれど、そんなものは以前から誰もが持っていたこと、ただ、共通の危機感の中、身を持って改めて知らされたものだと個人的には思っています。今はもう半年が過ぎ、生活という点での格差が拡がり始め、危機感もまちまちになってきているようにも感じます。

地域社会はもともとコミュニティー意識が強く、本音や建前を交えながら、狭い世界での繋がりを大事にするもの、そして、その中での自分の位置付けが重要であったように思います。語弊を招く言い方になりますが、自分を取り巻くこの狭い世界が安定し、自分自身が安心出来る立ち位置であれば良いような思いがどこかにあると感じていました。

もちろんそれぞれがそれぞれの立場で、他のコミュニティーとの関わりを持たず、どの世界でも一様に満ち足りた生活を営めればそれで良いのかもしれません。一番身近な人間と幸せに生きることが出来たならそれだけで恩の字だとも思います。

それに、個人が出来ることなんてたかが知れてるし、その範囲もすごく狭いものだとは誰もが分かっていることです。その中で自分なりに皆、出来ることをしようと頑張っているに違いありません。

周りから殊更のように言われなくても、まだ半年しか経っていないのですから。

でも、半年たった今だから、僕はそんな個々の絆と言われる「繋がり」から、月日が経つにつれ薄れゆく記憶や共通した危機意識のようなものとは逆行し、コミュニティーといった壁も通り越し、少しずつでも「拡がり」になって行って欲しいと感じているのです。



○Sha-gaku vol.3

8月20日(土)~9月18日(日)

13:00-19:00 月曜日休み

http://kalos-gallery.com/exhibition/current_exhibition.html

Sha-gaku vol.3 Ending Party "reunion"

9月18日(日) 17:30-20:00(多分延長します)

カロス・ギャラリー

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