2012年2月10日金曜日

本気度

つくづく思うのですが、写真展しかりさまざまなアート系の展示会を観に行った際に、どれほど作家の本気度が感じられるかでその良し悪し(自分にとっての)が決まっているようです。もちろんこれは僕個人的な感想であって、誰もがそう思うかは別で、作家自身の本質を見ているかといえばそうではないようにも思います。


一口に展示会と言ってもさまざまな形態があり、作家以外の人々の意見が取り入れられる結果、思いもしない方向や展開で見せられてしまうこともあります。ほとんどの人は作家に近しいわけではなく、その人となりなんかも周りの伝聞や情報から得るものが多く、勝手に想像したりしまいがちですが、作品から感じるものにはそんな余計なものを差し引いてしまうだけのものがあってしかるべきです。そこに必要なものが、本気度だと思うのです。

作品を発表するのですから、誰もが本気だろうと思われますけど、いかんせん感じられないものもあるわけで、何が言いたいのか、何を伝えたいのかが良く分からないなんてことは結構多くあるものです。これは、僕の経験の無さも一因ではあるのですが、そんなものを超えた何ものかを観たい欲求がある以上、そうなってしまうのだと思います。

なんにしろ、本気度は作家の生き方にも関わってくるものですから、技術や経験に裏打ちされたものでもなく、もっともっとピュアなものだと思うのです。だから、名も無い新人の作家の作品に対して、不意打ちのように感動を受けたり、離れがたい衝動を感じたりするのです。

逆に言うと、作家としての本気度が見える作品は、それだけでアート足り得ると言えるし、実のところ、何もアートに限ったものではないのです。



○Story vol.3 企画 “2011” 

清信一芳 ∞ 小田紗優美 二人展

2012年2月7日(火)-3月4日(日)

13:00~19:00、月曜日休み 入場料 ¥300

期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html

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