2012年5月22日火曜日

2週目の始り


2週目の始りです。

今週末25日からは、仙台メディアテークで行われる「写真新世紀 仙台展2012」でも木戸さんの作品が見られます。個展との重複は一部ありますが、14点を出展する予定です。会場や構成・展示様式が違っていますから、個展をすでに見に来られた方は、少し違った印象を持つかもしれません。

写真と言うものは、一枚だけを見ると、それが報道や記録であれ、目の前の瞬間を切り取ったものであり、流れる時間軸の中で表現されたりするものではありませんから、そのイメージから浮かぶ印象はひとそれぞれで違ってきます。そのため、作家の本質や考えが非常に伝わりにくい、または違った形で伝わってしまうものでもあります。映像とはまるで異質のものと言って良いのです。

そういったところが、見る側にとってはやや難解に感じられたり、何を言っているのかが分からないと言われる所以でもあり、奥深さでもあります。でも、僕自身は、見る側はそんなことを感じることを厭わずに、好きなように解釈して良いのだと思っています。作家の中には僕が言いたい、伝えたいものはこうなんだ、だからこう感じて欲しいなんて思っている人もいますが、それらを見た人たちが、もしそう感じなかったとしても、そのことを責めることは作家のエゴであり、馬鹿げたことです。

単純に言ってしまうと、そこまでのことが表現されていないだけのこと。対象の捉え方、見つめ方、そこから切り取ったイメージが、伝えたいことそのものではなかっただけのことなのです。もしくは、それを伝えるための構成や努力を怠ってしまっているのだと思うのです。

とはいえ、作家にとっても、簡単に出来ることではありません。一番重要かつ一番難しいことなのです。

さて、話は戻りますが、今回木戸さんの作品が同時期、同タイトルで2会場で行われ、それぞれ違った構成で発表をしているわけですが、これもあまりあることではありません。いくつかの偶然性があったにしても、こうして行っている意味や意図を、実際にご自身の眼で見て、感じて欲しいと思います。



木戸孝子写真展 “The Ordinary Unseen – Tohoku –“

2012512日(土)- 617日(日) 
13001900、月曜日休み 入場料 \300
期間中何度でも入場出来るパスポート制です。




○関連する展示会

写真新世紀 仙台展2012  525日(金)- 30日(水)

会場:仙台メディアテーク 1000 – 19:00 (最終日は1700まで) 会期中無休

526日(土) 15:30 – 17:30 アーティスト・トークに出演予定



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