能の世界で、「離見の見(りけんのけん)」という言葉があります。
自分の姿を左右前後から、よくよく見なければならないと言う意味で、「見所同見(けんじょどうけん)」とも言われます。見所は、観客席のことなので、客席で見ている観客の目で自分をみなさい、つまりは自分自身を客観的に見て、判断しないといけないと言うことです。
昨夜は、オープニング・パーティーで、個展開催のお祝いの場でもあるわけですが、ギャラリーを通して知り合った同じ志を持つ人たちが集い、発表した作家にとっては、作品やその世界について感じたことを、忌憚なく聞き取れる場でもあります。
実際は飲み会のような様相で、でたらめでは無いにしても与太話の方が多いのですが、その場から離れるようにして、何人かが作品の前で思い思いに語り合っている姿を見かけます。僕はただ何も言わずに黙って見ているだけですが、作家というのは基本貪欲な生き物ですから、生き生きとして話に入っているように思えます。
その中の一言一言を自分で咀嚼し、更に自分で考えることが、発表の持つ大きな意味でもあるのです。人間、前は見えても、後ろ姿を見ることはなかなか難しいですからね。
そうやって、さまざまな面が見えてくると、更に世界は拡がり、お金では買えない財産になっていきます。
そして、後に続こうとしていく人たちへの糧となっていくのだと、僕は思うのです。
樋口清之写真展 「溶け出すように」
2013年5月11日(土)- 6月2日(日)
13:00~19:00、月曜日休廊
13:00~19:00、月曜日休廊
入場料 \300(期間中何度でも入場出来るパスポート制)
Sha-gaku vol.6
2013年6月15日(土)- 7月7日(日)
13:00~19:00、月曜日休廊
13:00~19:00、月曜日休廊
入場料 \300(期間中何度でも入場出来るパスポート制)
○オープニング・パーティー
6月15日(土) 19:00 – 21:00(延長あり)
場所:ギャラリー内 参加費 ¥300(入場料は別にお支払いいださきます)
予約不要、入退出自由、差し入れ、持ち込み大歓迎!!
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