2013年5月15日水曜日

さて、あなたならどうしますか。


初めてすることって、誰にとっても難しいことですよね。

今回の樋口君にしても、同じように3月に展示した清信君にしても、これまで何度となくギャラリー企画展に参加し、展示や作品制作についてはほとんど理解していたので、その延長として個展を行っているような感がありますが、実際はそう簡単に行えたわけではありません。もちろん初展示が個展という冒険でもないので、これまでの経験を充分に活かしています。

写真は他のアートと違い、後々に作品として制作する過程を置くことが出来ます。言葉を換えれば、写真を撮った瞬間にすでにそれは作品として成立するかと言えば、そうではないところが面白いところなのです。また、写真が時間や空間を切り取る手段かつ結果である以上、そのひとつの瞬間でしか創造としての価値を生み出せないものであるにもかかわらず、そこで生みだされたモノだけで表現足りうるかと言えば、なかなかに難しいのは周知のことです。いわゆる決定的瞬間ってやつですね。

確信的、恣意的にひとつの写真を撮ることは、ある程度のキャリアや技術、カメラの選択によって成し得るのでしょうが、果たしてそれが何らかの力を持って、見る人の心や頭に届くかと言えば、そうではありません。むしろ、瞬間、瞬間の断片の積み重ねを再構成することで、初めはおぼろげながらも、まとまりとして着実に伝えるべき何かを発信するのだと僕は考えています。

そう考えると、常に新しい何かを構成していくわけですから(たとえ、モチーフやテーマが同じであっても)、その時点ではやはり初めて行うことと一緒なのです。前回同様、いつものようになんて世界ではないわけです。但し、それまでの経験や知恵により、ある程度の心の余裕や落ち着きがありますので、その分楽しんで出来ます。

彼らは初個展という難しさに頭を悩ませ、苦しい日々が続いたのでしょうが、実はそれ以上に楽しんでいたのだと思います。決して、Mということではありませんよ。

でも、この感覚は、実際してみないと分からないものです。
本当の意味で、モノを作る意義や意味に突き当たれる期間でもあります。

時間は有限で、常に忙しいと感じ動いている人は、ついぞその中から逃れられないものです。
さて、あなたならどうしますか。


樋口清之写真展 「溶け出すように」
2013511日(土)- 62日(日) 
13001900、月曜日休廊
入場料 \300(期間中何度でも入場出来るパスポート制)




Sha-gaku vol.6
2013615日(土)- 77日(日) 
13001900、月曜日休廊
入場料 \300(期間中何度でも入場出来るパスポート制)


オープニング・パーティー

615日(土) 1900 – 21:00(延長あり)
場所:ギャラリー内 参加費 ¥300(入場料は別にお支払いいださきます)
予約不要、入退出自由、差し入れ、持ち込み大歓迎!!

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