2014年4月10日木曜日

一期一会

先日、こちらに戻る前の休みの日に、毎回芝居を観にいってたことを書きましたが、この時に決まってしてきたことがありました。

それは、芝居を観て感じたこと、思ったこと、考えたことを、B5サイズのノートに毎回書くことでした。誰に見せるわけでも、備忘録としてでもなく、ましてやこのようなブログとして残すわけでもなく、ただこの時に感じたことを書き綴っただけのものです。それこそ、小学生の読書感想文よりも程度は低いんじゃないかと思える程だったと思います。

書くタイミングは劇場から自宅へと戻る電車の中が多く、あらたまって、チラシなんかを片手に机に向かうことはしませんでした。

だから、きちんと筋立てた流れにはなっておらず、間違った見解をしていたり、論点や視点もバラバラで、おそらく、これを読んだ人はいったい何を言いたいのか困惑するだろうと思います。今思えば、僕としては、見た瞬間、劇場を出た時点での感情の揺れをありのままに書くことで、その場の証言者や共犯者としていたかったのかもしれません。

この経験は、今の僕の写真や他のアートに対する見方に影響を与えているように思います。初見で感じたこと、思ったことを、即時に言葉として置きかえる作業を、仕事という立場の中で強いられているわけですからね。

とは言え、そうした言葉を通して、自分の考えを聞く側にきちんとした脈略を持ち、分かってもらうようにするのは結構しんどいことです。なにしろ、主観が伴うことですし、明確に作り手の意思を汲み取ることなど不可能に近いことだと思っていますからね。

そうした意味では、今回のようなレビューの企画は、毎回自分が試されているようなもので、通常の写真展とは明らかに違った緊張や不安を感じます。

ただし、過去の経験知や写真としての枠組みの中で、さもそうすることが当たり前のような話ぶりでお茶を濁すようなことはしたくありませんから、自分の感性や感覚を信じて、正直かつ真正面で、対等に接することが前提になります。

たぶん、一期一会って、そういうことなんだろうと思っています。





新企画“No Plan””Colorful””Natural Woman vol.2” 募集中!!


皆様の参加を心からお持ちしています。




Workshop & Review weeks Ⅱ
2014412日(土)- 56日(日)                                       
13001900、 4/29を除く月曜日、火曜日休廊
ギャラリー所蔵品、写真集、図録閲覧については、入場無料


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